「これは中学から吹いてきてたトランペットに似てる…」抜差し管とピストンやシリンダーの一部がラッカー仕様になってて、他はニッケルメッキのコルネット。 自分が中3の時、弟がブラバンに入ってきて、買ってもらった楽器がNikkanのTR-134。その後、彼は体調不良でパーカッションに移ったため、その楽器は自分の方に回ってきたのだ。その頃、自分は家でNikkanのIMPERIALE CORNETを吹いてたが、TRUMPETとの二刀流 (ブラバンではTROMBONEだったから三刀流?)になった。 詳しい楽器遍歴は、青の部屋に記載してあるが、トランペットとコルネットとの 違いはあるものの、その、こちらに回ってきたNikkan TR-134とこのコルネットの表面処理の形状がそっくりなのだ。 ↑Nikkan Cornet NO.20(side) ロングコルネットだが、同じ時代に作られたニッカン・インペリアル・ コルネット(同じくロングタイプのコルネット)とは、いろんな面で異なっている。 第2シリンダーに刻印されているシリアル番号から類推すれば、こちらは1965年2月製造(SN上3桁652)、インペリアル・ コルネットの方は、1967年8月製造(SN上3桁708)だが、第3トリガーや主管の支柱の『ある』『なし』以外でも、同じ会社で作られた製品として は形が随分違う。 ←Nikkan Cornet NO.20(Front) 送料込みの即決価格、14,980円。 (少し高いかな)とも思ったが、状態も悪くなさそうだし、マウスピースが付属のものとは別にDenis Wick 4B SP、その他のおまけがついてたので、購入することにした。(ケースは付属して無かったけど、何とかなりそうだったし…) 到着した楽器は、ピストンにオイルを差して、すぐに使える状態だったので、吹いてみた。 (TR-134と似てる…)音や吹き心地についても『トランペットとコルネットとの違いはあるものの』同じような感触で演奏できた。 ↑ピストン軸あたり 上の画像のピストン軸に1,2,3の刻印が見える。よく見ると、2は少しダブってるよう(手もとがずれた?)だし、3は下の方が薄く、きちんと刻印できてない。良くも悪くも、さすが手作り…。 この楽器はTR-134と同じ『上フェルト仕様』で、ピストンボタンの下に緑色のフェルトがはまってる。少し緑色の毛のようなものが、ボタン下に写っているが、確認できるだろうか?(もう少し下から撮れば良かったんだけど…) 『上フェルト』の楽器は、コルネットではよく見かける(特にBESSONあたりは標準?)が、トランペットでは『下フェルト』が普通で、TR-134のような楽器は、今では珍しい。(古い楽器では、タナベ・トランペットも『上フェルト仕様』だったけど…) ↑ピストンボタンと笠あたり ピストンボタンを上から見下ろした画像は比較的きれいだし、この楽器はあまり使われてないみたい。上フェルト仕様なので、笠の方にはフェルトは無い。ピストンの操作音が気になるなら、フェルトをはめても良いんだけどね。このコルネットについては、特に 必要はないようだ。 (Feb. '25)