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カワイ・ トランペット ETR-32Lの『ピストン&バルブ』のとこで書いたが、ピストン・バネが強くて固すぎるので、
交換することにした。
↑KAWAI ETR-32Lについてたピストン
ETR-32Lは囲いのない上バネ式で、おそらく同時代に販売されていたであろうNikkanのNO.20やTR-134なんかも同じ仕組みだ。当然、スピルは無いので、ZEN-ON BH-600のとこで書いたように、
ピストン上に小さな金具があり、それがバルブガイドとしてピストンの位置を決めている。内部のネジを回してバネを取り出すと、
↑内部のバネを取り出した(ピストン上には小さな金具がついている)
さて、交換するバネだが、普通に使えてるNO.20やTR-134のものを外して使う訳にもいかないので、いくつかストックしてるものを試してみた。
↑3つの圧縮コイルばね
左は30cmくらいの長さのバネを4cmくらいに切ったもの。
中央はETR-32Lから外したもの。
右はYAMAHA XO用だったか、バネを1set買って、そのまま使わずにストックしていたものか、交換した後のもの。(YAMAHAのXOというトランペットは、楽器店で試奏させてもらったことはあるが、持ってはいないので、交換後のバネなら他楽器のもの)これは、上バネ式とはいえ、スピルを使うタイプのものだから、バネは強めで径は小さい。
写真画像をGeminiに見せると、
【Gemini】
提供いただいた画像に写っているのは、いずれも金属製の圧縮コイルばね(押しばね)です。画像のばねの外観から読み取れる特徴と、考えられる素材・用途は以下の通りです。
画像のばねの特徴
- 種類:荷重をかけると縮み、戻ろうとする力(反発力)を利用する「圧縮コイルばね」です。
- 形状の違い:
- 左・中央のばね:ピッチ(巻きと巻きの間隔)が広く、粗く巻かれています。
- 右のばね:ピッチが狭く、細かく密に巻かれているため、左側の2本に比べて強い力(高いばね定数)を持たせている可能性が高いです。
- 表面の色・質感:全体的に茶褐色や黒っぽくくすんだ金属光沢が見られます。これは、一般的な「ピアノ線」や「硬鋼線」などの炭素鋼に、サビ防止や焼き入れ処理(熱処理)による酸化皮膜(オイルテンパー線など)や、防錆用のメッキ・防錆油が施されている状態に非常によく似ています。
上画像はステンレス製の流し台上で撮ったので、ライトの反射光のため、どれも黒っぽく写っているが、左側のものだけはステンレス鋼で、下バネ式のピストン・バルブに使うために購入した残り。購入したサイトでは、『0.5mmx10mmx305mm 家庭用修理用』と表記されている。
↑ステンレス圧縮バネを購入したサイトの画像
後の2つは確かに『防錆用の処理』がされてるようだ。
結局、右端のも挿し入れて使えないことはなかったが、結構強かったので、
(これでは改善されない)と思い、左端の下バネ式のピストン・バルブに使うために購入したのを使うことにした。
ちなみに、元バネの径は、
↑KAWAI ETR-32Lのバネの直径
12mmといったところか。
KAWAI ETR-32LのPistonを分解して、取り替える方のバネと比べてみた。
↑KAWAI ETR-32LのPiston部分と新たなバネ
上画像で、それぞれ元のバネの上側に置いたステンレス製のバネが交換するバネで、径は10mmと一回り小さく、長さは少し短い。もちろんオリジナルのバネよりは『柔らかいバネ』で、弾性係数は小さいはず。
↑新たなバネに交換する前のETR-32LのPiston部分
念のため、取り替えるバネの長さ(自然長)を測ってみた。
↑ノギスで新たなバネの自然長測定
41mmってとこか。
ETR-32LのPistonバネを組み立てて、Trumpetを試奏。
(大分押しやすくなったが、NO.20なんかと比べると、まだ固い…)仕方がないので、もう少し調整してやることにした。再度分解して、ばねの自然長を短くする(バネを少し切る)のだ。
↑再度分解してバネを短くした(上に切り取ったバネを置いた)
バネをあまり短くしすぎて、ピストンが上がらなくなっても困るので、まず、5mmだけ切り取ってみることにした。
↑再度バネの長さを確認(左が切り取った長さ5mmほどのバネ)
上画像では、バネの自然長は、36mmくらいになっている。3つのバネを5mm位ずつ切り取った後に組み上げて試奏してみた。
(NO.20やTR-134あたりと同じくらい。INPERIALEなんかと比べると少し固い感じだけど…)まあ、好みの問題ってのもあるし、これくらいでこのトランペットはいいことにする!
ここで使ったツールは、
↑バネの交換&調整で使った道具
ペンチとニッパー。どちらか一つでもいいんだけどね。自分はピストンのネジを外すとき、ペンチを少し使った。非力だし少し固かったから…。
【蛇足1】
線径1mm以下でばね指数が10を超えるバネは、研削等の端部処理は必要ないとのこと。ちなみにここで使ったバネは線径0.5mmで、ばね指数は10/0.5=20だから不要。ただ、同じバネを下バネ式のトランペットのバネ交換に使った時(そもそも、ここで使ったバネはその残りなんだけどね)、バネの入れ方&キャップの閉め方によってはBottom Capの穴からバネの端が出たりしたので、
(端部処理してないしな…)とか思ったが、このトランペットのような上バネ式なら、バネの端を切りっ放しで使っても特に問題なし!
【蛇足2】
画像で分かるようにETR-32LのベルにはLOGOが無い。
↑ロゴのないツルッとしたBell
これ見よがしの華々しいLOGO入りトランペットも嫌いな訳ではないが、Schilkeが『マイク&オシロスコープを使った測定により、さまざまな音を分析した末に、ベルには彫刻を施してない』というような記事を見ると、
(楽器って、本来音を出す道具だし、音質がメインに考えられるべきじゃないかな…)などと思ったりする。
このETR-32Lのベルには何もないが、非常にシンプルで美しい。時には余分なものを外すっていうことも必要なのかも。ただ、3rd Slideのストッパーはさすがに必要だと思うけどね。
※ これによって生じる、いかなる不利益も補償いたしませんので、トライされる方は自己責任でお願いします。
(Jun.'26)
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