基本、ラッカー仕様のトランペット。支柱は無く、ピストンのバネは下バネで、ピストンボタン下にクッション用のフェルトがある『上フェルト仕様』。内側にフェルトを収納するためか、ピストンボタンは厚め。 ↑HÜTTL TRUMPET(side) HÜTTLはドイツ語だが、ベル部分には英語で、『MADE BY HÜTTL REGD. WESTERN GERMANY』の文字が刻印されてる。まだ、西ドイツが存在していた頃のトランペットなのだ。 ↑ベル部分に刻印されているロゴ 不思議なのは、それ以外何も文字らしきものは見当たらない。普通はこの辺りに、型番とか模様とかがあるはずなんだけど…。 ←HÜTTL TRUMPET(Front) ケース&マウスピース付き、送料別で、3,100円でgetした。ところどころ錆びてはいるが、凹みも無いし、状態はそんなに悪くない。ピストンオイルをさして、すぐに演奏できた。 ヒュッテル製の楽器は、中学時代にコンクール等に出かけた際、他の学校の楽器の中にもよく見かけた。学校のブラスバンド部では、あまり高い楽器は購入できないのが普通だったし、特に金管楽器でニッカンかヒュッテル をよく見かけたということは、価格面でreasonableだったということなんだろう。 音や吹き心地についてもそんなに悪くはない。スチューデントモデルとしては十分使えるレベルだ。ただ、少し違和感を感じたのはピストンバネとピストンボタン。 ピストンバネは使えないほどではないが、少し強い。シリンダーの底に入れてある『下バネ仕様』だから、バネを適当な弾性を持ったものに替えれば良い訳だ。しかし、純正物の入手は、多分無理だろうし、もしあっても、へたったバネを 元気のある新品に替えるのは分かるが、元気のあるバネをへたりに替えるのは、それなりに難しそう。ピストンが戻らなくなるとマズいしね。 ↑ピストンボタンと笠あたり ピストンボタンについては、真ん中が凹んでいるが、その凹みに違和感があるのだ。前のスワロー・トランペットのところでも書いたが、 本来は『自分はピストンボタンの頭は、 フラットか、少し凹んでた方が違和感が無いし、使い易い』のだ。タナベ・トランペットも凹みボタンだが、何の違和感も無かった。 ただ、画像をよく見て欲しい。例えが悪いかもしれないが、ヒュッテルは『富士山のカルデラ』状態。念のため、ノギス使ってボタンの直径を測ってみたが、 スワローとタナベについては13mm、ヒュッテルは11mmなのだ。ヒュッテルのピストンボタンは、天辺の狭い範囲が凹んでるので、指が凹みに入るんじゃなくて、穴の縁に乗ってる感じ。 多分、これが違和感の正体だと思う。 ※ 書き終わって、サイト確認してから分かったんだけど、ひとつ前に書いた記事のニッカン・ コルネット NO.20(こちらもピストンボタンの直径は13mm)も、ピストンボタンが凹んでた。こちらも演奏してて、全く違和感は感じない。まあ、ヒュッテルのトランペットだけしか吹いてない人は、違和感は無いんだろうけどね。 (Feb. '25)