CONDORについては、メーカー名と楽器名が同じのようだが、詳細は不明。ただ、シリンダー内のピストン操作のメカニズムが下バネ構造なので、少なくともKAWAI Trumpet 52Lかそれ以前に作られたものだろう。 写真で分かるように、上下の主管抜差外管どうしを繋ぐ支柱がユニーク。斜めになっている。 この楽器はメッキもラッカーも施されていないraw brassと思ってたけど、本体のほとんどがつや消し塗装になっていて、ベルの内側と各抜き差し管にラッカーが施されていたようだ。(現在、抜き差し管に施されていたラッカーはほとんどなくなってるけどね) BellのMarkは『CoNdor』『JAPAN.TOKYO』『CONDOR』と刻印されているようだ。("d"の上部の左上側が消えかかっているので、はじめは読めなかった…) ピストンボタンの形状はフラットのraw brassで、何の違和感もなく使える。(ボタンや蓋はヤマハなどと同じ『ギザギザ加工』で、ま、これも普通) 普通でないのは楽器の大きさで、若干他のBbのトランペットの標準サイズよりは小さい。 下の写真は、コンドルを手前、トーカンを後ろに置いて撮ったが、シリンダーについている吹込管(Leadpipe)の位置を見てほしい。 ↓トーカン・トランペット ↑コンドル・トランペット Leadpipeは、トーカンの方はシリンダーの上部についているが、コンドルは、少し下についている。(シリンダーキャップがすべて写っていることからもお分かりいただけると思う) Mouthpipeの先端からベルまでは、トーカンは47.5cm、コンドルは48.5cmと、コンドルの方が少し長いが、楽器を手にすると、CONDOR Trumpetの方が『かなり小ぶり』に感じられる。 演奏してみると息は入り易く、古い楽器にしては鳴りも悪くない。この楽器はメンテが必要な状態(ジャンク)で安価にgetしたが、現在の状態(固着管を抜いたり、掃除したりと結構時間をかけた!ピストンも問題なく動く)で比較すれば、 10,000円ほどの初心者用トランペットを購入するよりはこちらの方を選ぶ。(ここにはその楽器は掲載してないが、10年以上前に『10,000円ほどの初心者用トランペットを購入して、非常に残念な思いをした』という経験がある。『15年以上吹いてなかったので、下手になったんだ!』って…) (Feb. '24)