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タナベ・トランペットのケース
[TANABE TRUMPET CASE]

  この楽器に付属するケースも独特で、ほぼ全体が少し硬めの厚紙で作られていて、それにリベットを打って、金属で留めてある。戦中か戦後の物資の少ない時代に作られたものだろうか?
TANABE Trumpet Case (upper side)
↑TANABE TRUMPET Case上部

  裏面を見ても、 TANABE Trumpet Case (lower side)
↑TANABE TRUMPET Case下部

と、カーブ部分(ベル部分を納めるところ)と平坦な部分の継ぎ目は無い。
  廉価版のトランペットのケースでも、カーブ部分(ベル部分を納めるところ)は、紙で作られている(CONDOR TRUMPET CASE等)のが通常だが、平坦な個所は木質の素材(ベニヤ板等)で作り、紙部も木部も表面は黒色のデザイン紙を 貼って仕上げているのが一般的だ。つまり、紙部と木部のつなぎ目が分かるのだ。
CONDOR Trumpet Case (upper side)
↑CONDOR TRUMPET Case上部(こちらは紙部と木部の境が分かる)

Inside of Trumpet Case(Mouthpiece Holder)   ケースの内部は赤いフェルト張りになっているのだが、マウスピース収納部分のフェルトが剥がれかかってたり、マウスを抑える金具が緩かったり、変に曲がってたりしてた。もちろん、接着剤でフェルトは貼り付け、金具はラジオペンチで修繕したので、 今はトランペット用のマウスピースが1個収まるようになってる。
  トランペット本体は、その頃販売されていたであろうコンドル・ トランペットのケースと同じように、ケースの内側に直付けしたリボンのような紐で縛って固定するようになっている。(その当時の流行だった?)
↑内部のマウスピースホルダー

Outside
↑ケース上面と側面の剥がれかかかってる部分

  外部で気付くのは、紙で作られた各面が合わさるところが剥がれかかってるとこだ。
(隙間が生じているので、このままでは分解する!)って危機感に苛まれ、もちろん貼り付けた。
  それよりも、このケースは上部の取っ手が無いので、楽器は仕舞い込めても、移動時はケースを抱えて行かなければならない。特にこのケースにトランペットを入れて、外に出て行くつもりもない(壊れそうだし危ない…)が、何度か部屋を移動するとき、
(これはかなり不便だな…)って思ったので、取っ手を取り付けることにした。
MouthpieceHolder(Before)
↑取っ手部分が無いケース上部(一応隙間は貼り付けてる)

  お安くて付けられそうな取っ手をネットで探して購入。(耐久性のあるプラスチック伸縮式プルハンドル1個;174円)まあ、他にもいろいろ買ったけど…。
MouthpieceHolder(After)
↑取り付けられそうな取っ手(サイズ&材質&価格を考慮して購入)

  最初は、
(はじめっからついてたものをできるだけ使おう。その方が早くできるし合理的!)とか思って、残ってた金具をそのまま使ってみた。
handle&metal fitting
↑金具を開いた(左)ハンドルに金具を通した(右)

  手順は、ペンチとラジオペンチを使って、金具を開いてハンドルに金具を通して、かしめる。
handle&metal fitting and pliers
↑金具をかしめた(左)使用したツール(右)

  これで完成!?
completion1
↑完成!?

  これはこれでいいんだけど…。
(でも、金具の開いてる方がハンドル側で良いのか?開いてる方をケース側にした方が、丈夫じゃないのか?)とか考えて、金具の付け方を逆に(開いてる方をケース側に)してみることにした。
  古い金具を外したは良いが…。まあ、金具自体も古いものだったということもあり、かなり伸びた状態になり、
(これじゃあ使いにくいし、使ったとしても耐久性がなさそう)金属は曲げたり伸ばしたりを繰り返すと折れやすくなるので、ハンドルについてた新しい金具を使うことにした。 Old&New
↑外した元の金具(左)と元々ハンドルについてた金具(左)

  新たな金具を、ペンチで伸ばしたり曲げたりの加工をして、
processing
↑ペンチでの加工

ハンドルを金具でケースに取り付けた。完成!?いや、そうはいかなかった。
completion2
↑完成!?(取付完了後、ケースを開けてるところ)

  ケースを閉めた時に愕然!「トランク錠(Copilotがそう呼んでた)」のスプリングアップする留め金がハンドルに引っかかるのだ。
completion3-1
↑引っ掛かりそうでしょ?(開け閉めするときはハンドルが邪魔!)

  これは何とかせなーいかん!普通に考えて、元のハンドルは引っ掛からないような弧を描いた形だったはず。安価で購入したハンドルは、『耐久性のあるプラスチック伸縮式プルハンドル』と名付けられてる。
completion3-2
↑ケースの底から撮った

(プラスチックなら、曲げられるはず!)ということで、100円ショップで買ったアルミ棒を使って、トランペットケースを二脚の椅子の間に吊り下げた。
hunging the Trumpet Case
↑トランペットケースを吊り下げた

  この状態で、ドライヤーで熱風を送る。あとは冷まして、アルミ棒からケースを抜いてやれば、OK。 finished
↑これで引っかからない!

これで、ケース開閉時に留め金がハンドルにあたることは無くなった。
  最後にタナベのトランペットとマウスピースを収納した画像をアップしておく。 Trumpet in the case
↑完成!

この画像で見る限り、まさか厚紙で作られたケースだとは思えない?リボンもエレガントだしね。
  今回は、ま、ここらへんで…。
(Feb. '25)
(これによって生じる、いかなる不利益も補償いたしませんので、トライされる方は自己責任でお願いします)
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