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管楽器の取扱法2

[KAWAI TRUMPET JEWEL に付属してた説明書]
1.シリンダー及びビストン部分

管楽器の此の部分には音の高低を管の長さによって変える為にピストンの擢動部分が有ります。 此の部分は其の隙間が30μ(μ=0.001m/m)と非常に精密に出来て居り、僅かな糸屑、塵埃等によりピストン擢動不円滑の原因になりますから充分注意してお取扱い下さい。

イ.笠ねぢを緩めて外しビストンを取り出して下さい。

ロ.上質の石鹸水でビストンをきれいに洗い、后に冷水ですゝぎます。

ハ.ピストンの水分をきれいな布片で拭いて取り去ります。此のとき布片の糸屑等附着しない様に注意して下さい。

ニ.シリンダーの内部も掃除棒につけた布片に石鹸水を浸して掃除し、后冷水で充分にそゝぎ水分を拭き取って下さい。内部にも糸屑等の附着には充分な注意が必要です。

ホ.掃除の終ったビストンにはカワイ指定のピストンオイルを塗布して下さい。オイルの選定はピストン擢動に欠くことの出来ない大事なことです。

へ.ビストン上部にピストン番号が刻入されて居りますのでシリンダー表面の番号と合せて挿入して下さい。其の時シリンダー内部に有るスピルの掛る溝巾に大、小の区別が有りますのでスピルの巾の大、小と合せて挿入すること。此の入れ方を間違えると空気が通りませんのでご注意下さい。


2.抜差、迂廻管の部分

管の長さを調節する為に主管抜差部及び第1.第2.第3.の迂廻管が有ります。

イ.抜差管、迂廻管が抜けなくなったとき。
  U字管の頭の部分に布片を入れてビンビンと引っ張って下さい。簡単に外すことが出来ます。
  無理は禁物です。出荷時には各管共スムーズに動く様に調整されて居りますが、使用后の唾液等は錆の原因となりますから清潔に保つ様にして下さい。

ロ.錆はスライドオイルをつけてこすって下さい。サンドペーパーやヤスリ掛は管を細くしてしまうので止めましよう。

ハ.管の内部の掃除は石鹸水を入れて良く振って取出し、水をそゝいですゝぎ、后に水分をよく振り切って下さい。

ニ.水分を拭き取って、后にワセリンを忘れない様に内管に塗ってから元の外管に挿入して下さい。(ポマードはワセリンの代用になります)


3.本体の管内の部分

良質の石鹸を微温湯に溶して朝顔側から流し込んで下さい。ピストンを押すと抜差迂廻管にも流れて内部の錆やよごれはきれいに取れます。次に水をそゝぎきれいに流し取ります。内部の水分は布を巻いた掃除棒等をつかって拭き取って下さい。


4.外部

楽器の表面には特殊塗料焼き付けてあります。荒い布目の布でゴシゴシこすりますと傷が付きます。添付のシリコン布を使って軽くこすって下さい。


5.歌ロ

歌ロは常に清潔にしておいて下さい。若し歌口が抜けない場合は無理をしないでオイルを注入し温めてから木槌で軽く差込部を叩くと抜けます。
楽器を使わないときは歌口を外して保管する様に心掛けて下さい。

以上

※ 当時の文のまま掲載しています。カワイのトランペットに付属していたものですので、適宜読み替えて下さい。また、これによって生じる、いかなる不利益も補償いたしませんので、色々トライされる方は自己責任でお願いします。
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